CULTURE 13 「続 儀式」

部族によって様々ある儀式。
儀式は何のためにするか。
細かいことは言えないが
まず大きくいうと『バランスをとるため』だ。


不幸の続く人は少しでもよくなろうと祈り
今幸せな人は感謝してそれを皆に分かつために祈る。

儀式を受ける人は
「自分のために祈る」が
「祈る対象は自分以外のすべて」で
因果応報、徳を積めば~ に似ている。


儀式を受ける人は自分以外に祈るから
家族が儀式を受けるとき自分が祈ってもらっていることになる。
見知らぬ他人が儀式を受けていても僕やあなたのために祈っていることになる。
儀式はお腹が空く、だから他の皆は儀式を終えた人に感謝して食べ物をふるまう。
それもまた儀式の一部。
儀式は儀式を受ける人が家族や親しい人と共に準備するところから始まり、
帰ってきて食事をするまで続く。


外から見ること(観光は論外)が出来る儀式がある。
「だれそれが出る○○の儀式を見に行く」と、会話では言うが、
上に書いたようなことから「見物に行くのではない」と言える。
見に行く人はその儀式を「サポート」することになる。
「祈られるているために祈りに行く」のだ。
僕らは「祈る彼の姿」をしっかりと見据えて、感謝して祈る。
すべての人が祈るその中に「祈る集中力を欠くもの」が入ってはいけない。
「撮影、デッサン、メモをとるなどが許されない」という
大きな理由のひとつがそこにある。



CULTURE 14「日本人とナヴァホ族」