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CULTURE 14
「日本人とナヴァホ族」
因縁深い日本人とナヴァホ族
大平洋戦争当時のこと
日系アメリカ人は敵国の捕虜としてナヴァホ族などの居留地に「収監」された。
イタリア系も、ドイツ系もアメリカ人として認められており、そんな扱いなかった。差別だ。
捕虜を居留地に収監するということは、インディアンも捕虜であることを意味する扱いだ。
だからこの時代、時と場所を同じく過ごした日系人とインディアンは
同じモンゴロイドの捕虜同志親睦を深めたらしい。
一方、ヨーロッパ戦線に出た日系アメリカ人の部隊は自分がアメリカ人であることを証明するために果敢に戦い多くの戦績を残したと聞く。
大平洋戦争、最前線での暗号
アメリカ軍は解読されない暗号を使った。インディアンの言葉だ。
「ナヴァホのコードトーカー」は自分達の言葉を駆使して暗号で作戦を伝えた。
当然日本軍に解読は不可能。
硫黄島の上陸作戦を成功に導き「ナヴァホのコードトーカー」は戦争を早く終結に結び付けた英雄となる。
とはいえ物量に勝るアメリカ軍も、死なばもろともで応戦するキレた日本兵相手に苦戦、かなり損失があったように聞く。
英雄伝は隠れた犠牲を歴史の美談のなかに葬っている。
どちらが善いか悪いかはともかく、
どちらも被害を出している。
日本人とナヴァホ族の被爆
日本本土、広島、長崎に原爆が投下された。
被害は甚大、多くの死者、被爆者をだす。
その原爆の資源をナヴァホ居留地内で採掘、多くのインディアンが何も知らず採掘に従事して被爆。
ところが被爆したのはインディアンと日本人だけではない。
その後、西部劇の撮影でその地が頻繁に使われたため
多くの有名俳優たちも被爆して癌でなくなっているし、
その採掘の残土は遠く離れた白人の多く住む街で使われ、何も知らず住人たちが被爆しているそうだ。
だいたいビキニ諸島やネヴァダでの核実験なども無防備だった。
多くのアメリカ軍兵士も人体実験に使われたようなものだ。
たくさんの犠牲を見てやっとその恐さに気が着きながらも、
上層部は自分の身体に傷が着かない。
ナヴァホ族居留地、小さな町のバーガーショップに日本軍の遺品が展示されている。
そこには日本語でも、敵国を批判するためでなく、
悲しい歴史のメモリアルとして展示している旨が記されてある。
太平洋戦争当時、日本は若者に「国のために死ぬこと」を美徳として実行させた。
アメリカも多くの犠牲を出しながら国家の威信に賭けている。
僕らはそれぞれの国家の国民である以前に人間のはずだ。
野性的な人間なら「盲目的な生きる意志」(ショーペンハウエル)があるはずだ。
「国の利害下」で殺したり、死んだりしてたまるか。
スプリングスティーンの「ボーン イン ザ
USA
」では
『アメリカに生まれて___
遠い国で黄色人種を殺せと言われた』
という節がある。
人間の悲痛な叫びに聞こえる。
CULTURE 15「ハカ」